患者さんへの負担を少なくした安全性の高い硝子体手術

 ゲージ(径0.7㎜)、 25ゲージ(径0.5 ㎜)硝子体手術では、結膜を強膜からはがさずに 結膜・強膜に切り口を作り、手術終了時に傷を縫合しない方法が広く行われています。

 しかし、当院では、結膜を剝がし、強膜の傷を必ず縫合して、剝がした結膜で強膜の傷を覆っています。これは、術後の眼内炎を最小限に抑えるためです。結膜・強膜を縫合しなければ、傷は瘢痕を残さずに治癒しますが、そのために、術後感染症の危険性を増すような方法で手術は行うべきではないと考えています。

 また、難治症例では、重要視される周辺部網膜の術中観察、光凝固、最周辺部の硝子体 切除などが 23ゲージ、 25ゲージ硝子体手術では軽視されがちです。しかし、当院では、それらも十分に行い、術後の網膜剝離などの合併症の発症を最低限に抑えるように努めています。周辺部網膜及び硝子体の処理に威力を発揮するのが、当院で開発されたカリパー付き強膜圧迫子です。

 


写真1.  硝子体手術の開始時の写真です。 灌流液を流す管を装着し、左側の創から眼内照明装置を挿入し、同じく右側の創から 硝子体カッターを挿入します。眼球には眼 内を観察するために硝子体レンズが置かれ ます。

 


写真2.  強膜圧迫による最周辺部網膜に対する網膜光凝固術を行っています。確認が必要な網膜を自在に可視化できます。

 


写真3.  全範囲で、強膜圧迫による硝子体 切除を行い、必要な場合は網膜光凝固を行います。

 


写真4.  手術終了時の写真です。全ての切開創は縫合され、さらに結膜で被覆されています。眼球が虚脱したり、眼球内に細菌 が術後に侵入したりする可能性がなくなり ます。