白内障手術
ランスチョップ法
ランスチョップ法
水晶体核が硬く、エイトチョッパーでは分割できない場合は、サステイナーとランスチョッパーを用いて水晶体核を8分割しますが、これをランスチョップ法と命名しました。
水晶体核がそれほど硬くない症例でも、水晶体核の分割が不完全な場合には、ランスチョップ法が必要になります。また、チン氏帯脆弱、角膜混濁や散瞳不良例などの難治性の症例に対しても、この術式が必要になります。難治性の症例に対しての有用性こそが、ランスチョップ法が他の術式に優位である理由だと私は考えています。ランスチョップ法を用いれば、ディバイドアンドコンカー法やフェイコチョップ法では手術不可能な症例でも安全に超音波白内障手術が可能です。
私は、このランスチョップ法を用いて、白内障手術が不可能であると他の大学病院で長期に放置された症例を多く治療してきました。ディバイドアンドコンカー法やフェイコチョップ法には限界があり、硬い水晶体核は手術が不可能である場合があります。この優れた特徴をもつランスチョップ法が普及すれば、より多くの患者さんの幸福に繋がると信じています。世界中の、意欲的な眼科医にこの術式の習得を目指して欲しいと考えています。
白内障手術
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エイトチョップ法
私は2002年に水晶体核を4分割のみであったプレチョップ法を改良し、常に8分割まで行うエイトチョップ法を開発し、2008年に日本眼科手術学会で報告しました。また、エイトチョッパーI、エイトチョッパーII、ランスチョッパーなど、より繊細で、鋭利な先端をもつ専用のチョッパーを開発しました。
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ランスチョップ法
水晶体核が硬く、エイトチョッパーでは分割できない場合は、サステイナーとランスチョッパーを用いて水晶体核を8分割しますが、これをランスチョップ法と命名しました。
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エイトチョッパーⅠ(ASICO SP-8193、写真A)
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エイトチョッパーⅡ(ASICO SP-8402、写真B)
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ランスチョッパー(ASICO SP-9989、写真C)