「鏡をみたら急に目が充血していた」「人から目が真っ赤だよと言われた」とあわてて受診される患者さん。その多くは『結膜下出血』です。

結膜下出血は、白目(結膜)の下の細い血管が破れて、出血したものが貯まった状態です。程度は人それぞれで、目全体が真っ赤になったり一部でとどまったりします。目が痛いことはほとんどなく、多少ゴロゴロします。
見た目のインパクトがあるため、視力が悪くなるのでは?悪い病気では?と心配になるとは思いますが、出血は表面(結膜下)だけで眼球内に入ることはないため、視力に影響はありません。
程度によりますが、だいたい1~2週間で出血は自然に吸収され元に戻ります。範囲が広い場合は1カ月以上かかることもあります。目薬による治療は必要ありません。
原因は外的な要因(外傷・手術・目をこするなど)や全身的な要因(出血性血液疾患・高血圧など)いろいろありますが、原因不明なことが多く、治っても繰り返すことがあります。
ご本人では結膜下出血と充血の違いがわからないこともあります。治療が必要な充血の場合もあるため、他に症状があるときは眼科を受診することをおすすめします。
白内障・網膜疾患・緑内障の治療について詳しく説明しています。